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漢方医学

漢方医学では「隋証(ずいしょう)治療」といって、「証」に従って治療することが原則となっています。証は、その時点での漢方医学的な病態を指し、個々の体質や体力、抵抗力などに応じて決定されます。 そのため、漢方医学では、同じ病名でも同じ薬を飲むとは限りません(同病異治)。それはひとりひとりの人間の体の乱れ(不均衡)はかなりの差があり、その病気の成り立つプロセスもひとりひとり異なるからです。そこで漢方医学では、その体の不均衡の是正を、病気や患者の体力、体質などを診断に盛り込んで治療を行います。すなわち、その治療は「疾病中心」ではなく「病人中心」に進めていきます。 その反面、症状が違っても体の不均衡の方向が同じだと診断した場合、同じ薬を処方することもあります(異病同治)。 なぜ、病名が違うのに同じ漢方薬が効くのでしょうか?それは病気の発症の根底にある「ゆがみ」の解釈にあります。 「気血水」のゆがみは「五臓六腑(ごぞうろっぷ)」を障害し、その機能を低下させてしまうので、それらが支配するいろいろな体の働きが冒され、各年代でいろいろな病気の形として現れてくるのです。漢方薬は生薬の組み合わせですので、身体機能のいろいろなポイントに作用し、またひとつの病態がいろいろな症状や病気につながっているような場合には、ひとつの漢方薬で一挙に多くの症状を治すことができます。 また漢方は、まだ病気という状態に達していない場合でも、これを「未病」という概念でとらえ、治療することもあります。 漢方の診察方法は主に「望診(ぼうしん)」「聞診(ぶんしん)」「問診」「切診(せっしん)」からなります。 「望診」は患者さんの様子を視覚によって観察することです 「聞診」は患者さんの話す言葉や身体から発する音を聴覚で分析するとともに、体臭や口臭などを嗅覚で分析する診断法です。 「問診」は現病歴の聴取が重要です。 「切診」には「脈診」「腹診」があります。脈をみて、おなかをさわります。舌も診せていただきます。



●主に漢方薬が対象となる状態

■更年期障害
更年期障害は、40歳過ぎごろから、50代半ばごろに見られる、閉経前後の女性ホルモン減少に伴う身体的、精神的な諸症状です。とくに、卵巣機能が衰えて、卵巣で作られるエストロゲンが消失することで、体と心にさまざまな影響を及ぼします。症状の出方には個人差がりますが、のぼせ、発汗、冷え、イライラ、憂鬱、不安感、不眠、めまい、動悸、頭痛などの「不定愁訴」が現れます。気力がなくなったり、物忘れがひどくなる人もいます。体の変調に加えて、家庭環境の変化(子供の巣立ち、親の介護など)や個人の性格といった背景も影響して、つらい症状を引き起こすこともあります。また、男性も50歳を過ぎた頃から女性と同じような症状が現れることがあります。女性に比べて緩やかですが、男性ホルモンの減少が影響します。主にのぼせ、動悸、性欲の減退、腰痛、不眠、不安感、焦燥感といった症状が現れます。これからの生活をより豊かにするためには、自分に合った方法で前向きに過ごすことが大切です。

更年期障害(女性)の薬物療法例
漢方療法 さまざまな不定愁訴が現れる場合に有効です。個人の体質、症状にあった薬で崩れた心身のバランスを調えます。
ホルモン補充療法 体内分泌が減少。消失した女性ホルモンを補い更年期症状を改善します。また、骨粗鬆症の予防にも有効です。
精神安定剤・抗うつ剤・心理療法 ホルモン補充療法、漢方療法だけでは回復せず、原因が自律神経ではなく心因性の場合に有効です。

漢方薬にできることは?
更年期障害では、心身両面にわたるさまざまな症状が起こります。とくに、血管運動神経障害(ほてり、のぼせ、異常発汗、動悸、高血圧、低血圧、手足の冷えなど)や精神神経障害(頭痛、めまい、立ちくらみ、不眠、耳鳴り、不安感、イライラ、気力減退、抑うつ、記憶力低下など)が多く見られます。検査で異常が見つからないけれど多彩な自覚症状があらわれる「不定愁訴」は漢方薬の得意分野の一つです。


■冷え症
冷え症とは、皆が寒がらないのに自分だけ寒いと感じることや、実際に気温の低下に対して体温調節ができず、体の表面の温度が低下してしまい、日常生活に支障をきたし熟睡できなくなったりすることです。 主に手足の先や背中の辺りなど局所的に皮膚温が低下するもので、体内の温度(体温)が低下することはありません。 原因としては、血管に作用する自律神経の機能が乱れ、血管が細くなり血流が低下してしまうことが考えられています。 女性に多く、卵巣の働きが密接に関係し、生理中や生理後の10日間ぐらいの期間あるいは更年期の女性によくみられます。 冷え症には時に甲状腺や副腎などのホルモン異常や動脈の閉塞などの病気が背景にあることもありますが、多くは女性特有のホルモンに対する自律神経の異常によります。そのため、冷え症以外にも頭痛、肩こり、腰痛などの訴えを伴うことも少なくありません。

漢方薬にできることは?
「冷え症」の原因は、自律神経機能のアンバランスによることが多いのですが、女性ホルモンが深く関係することは確かで、それ以上の詳しいことはよくわかっていません。そのため病気の原因を直接、間接的に除去するという西洋医学的アプローチがむずかしい症状です。漢方では症状はもちろん、個人の体質に合った薬を選ぶことができます。その結果、冷えのほかによく伴う症状である、めまい、頭痛、肩こり、下痢などの症状があれば、それらを同時に改善させることも可能です。


■こむらがえり
「こむらがえり」とは、とつぜん足のふくらはぎの筋肉がけいれんして硬くなり、強い痛みを伴う状態のことをいいます。俗に「足がつる」と呼ばれる「こむらがえり」は、ゴルフのプレー中や、水泳時によく起こるほか、夜中、寝ているときによく起きます。もし、「こむらがえり」が起こったら、痛みをがまんして、足の親指をつかんで手前にひっぱり、ふくらはぎを伸ばしてやるようにするのが早く改善するコツです。また、足をお湯につけて温めたり、マッサージで血液のめぎりを良くするのも効果的です。 肝臓病や糖尿病、脊椎疾患などがあると「こむらがえり」を起こしやすくなるといわれています。ふだんからよく「こむらがえり」を起こす人は、一度病院で詳しい検査を受けてみるとよいでしょう。

漢方薬にできることは?
漢方は個人の体質・症状などを考えて薬を選ぶのが原則ですが、この芍薬甘草湯は、多くのタイプに用いられ症状が出たときに飲むとすみやかにおさまります。芍薬甘草湯は痛みのある疾患によく使われます。けいれんをしずめ、痛みを取り去る効果があります。 長く服用する場合は、医師の指示に従って服用してください。


■めまい
めまいにはいろいろな原因がありますが、よく見られるのは鼓膜の奥にある内耳の異常です。内耳には平衡感覚を保つために重要な機能があるため、内耳に何らかの異常があると平衡感覚がくるってしまい、それがめまいとして感じられるのです。 代表的なものは、メニエール病です。これは、内耳の中のリンパが過剰になる病気で、回転性のめまいに耳鳴り、難聴などをともなうこともあり、それが数ヶ月、数年の周期で繰り返し起こります。他に、風邪やおたふく風邪などによる内耳の神経炎などでもめまいを感じることがあります。 内耳以外にも、脳腫瘍や脳卒中など脳の病気、自律神経失調症、うつ病などの精神的なものが原因であることもあるので、まずはきちんとした診察をうけて原因をつきとめることが大切です。

漢方薬にできることは?
漢方では、めまいを「水(スイ)」の流れの異常によるものと考え、「水」の流れを正す薬がよく使われます。


そのほか、夜鳴き、夏ばて、など。
 
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